1960年代後半、当時大学生だった創業者 満田和年が東京・日本武道館にてJazzシンガーのSarah Vaughan(サラ・ヴォーン)のコンサートに訪れた時のこと。オペラ歌手にも匹敵する幅広い声域と、豊かな声量を兼ね備えた歌唱力に圧倒され、本物の音楽の素晴らしさに魅了されます。そして東京の大手プロダクション・小澤音楽事務所に入社。世の中がエンターテインメントを楽しみ始めた時代のビッグコンテンツである「ザ・ベストテン」、「日本レコード大賞」、「紅白歌合戦」など東京芸能の華やかな舞台で創業者は仕事を重ねてゆきます。
東京で華やかな仕事を続けた創業者はふと、故郷・九州のことが頭によぎります。約40年前、1980年代当時は、東京こそ文化や情報が豊富でしたが、地方都市はまだまだ田舎。本物の音楽を聞く機会はほとんどない。そこで「この東京のエンターテインメントを九州の皆さんに届けて喜んでもらいたい」と、九州で「株式会社サウスポイント」の創業を決めたのでした。
東京・小澤音楽事務所時代に創業者が担当していた、ホテルでの「ディナーショー」という仕事を活かすためそこで、九州・博多で仕事の場に選んだのは「シティホテル」でした。
特に、平成元年に開業したホテル日航福岡との仕事が大きく花を開きます。大理石のロビーに、一流の調度品。そしてメインバー夜間飛行には、世界に3台しかない貴重なピアノ。一流を知る人が集まる一流の場所。その一流を知る人にこそ一流を届けたい。そんな情熱で、ホテル日航福岡を舞台に20年以上開催させていただいたのがジャズディナーショーの「Sing Sing Sing」
超一流の演奏者とビッグバンドを東京から招聘。
戦後の混乱期を彷彿させる空気感は国内屈指のショーと言われ、全国のジャズファンから注目されるショーへと育っていきます。例えば、北村英治さん。欧米のジャズフェスティバルにも招待されるような、日本を代表する超一流のジャズクラリネット奏者。そんな方々にも参画いただき、九州から全国へと一流の文化を発信し続けた実績を誇ります。
それも、東京時代の経験と人脈、そして九州に本物を届けたいという熱意の産物であったと、創業者は当時を振り返ります。この、本物のエンターテインメントを人々に届けたいというその熱意こそが、我々サウスポイントのルーツなのです。